資格試験勉強における効率的な復習のタイミング

FPや宅建に限らず資格試験で大事なことは覚えることです。敵は忘れることです。

人間の忘れるスキルは大したもんです。ほんとに見事に何でも忘れます。でも例外的に忘れないこともあります。繰り返し使う記憶です。覚えるためには人為的に繰り返し使う記憶を作ればいいのです。大事なので何度でも書きますが、覚えるには繰り返しが全てです。この方法は楽ではないかもしれませんが、確実です(繰り返し以外で物事をマスターできるやり方があるのであればむしろ教えて欲しいです)。途中経過で忘れるのは気にしないでいいです。試験当日に覚えてればいいんです。ただし自分が何をどの程度やればだいたい覚えられるかは日々の勉強を通じて感覚的に把握するようにしてください。逆算ができず、計画が立てれません。

ただし繰り返しやるにあたっても、復習のタイミングも大事です。極端な話、1年前にやったことを今復習しても記憶に定着させる効果は皆無です。

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忘却曲線に合わせた復習は実効性があるか?

繰り返しのタイミングを示すもので、有名なところだと「エビングハウスの忘却曲線(wikipedia)」とかがあります。○日で半分忘れる的なやつですね。まあ、あまり深く考えなくていいです。人間は大まかに1日で勉強したものは1日で忘れ、1か月かけたものは1か月で忘れ、1年かけたものは1年かけて忘れると思っておけばいいです。

人によっては忘却曲線に合わせてタイミングで復習すべきと主張することもありますが、2つの理由であまり気にしなくていいです。

①忘却のタイミングは個人差が大きい

元の論文を見てるわけではないのではっきりしたことは言えませんが、忘却曲線は多数のサンプルを統計的に処理した結果から導き出された平均的な忘却のメカニズムと思われます(ある特定個人の結果だったら信ぴょう性ないですよね)。頑張って忘却曲線にあわせて復習しても、あなたの脳の忘却のタイミングは平均的な曲線と合致していない可能性が十分あります。(平均は結構あてになりません。物事がどのくらい平均からずれるかを実感するには自分の身長、体重、年収、貯金が全て平均と合致しているか見てみるといいと思いますよ。)

②面倒くさい

こっちの理由の方がはるかに大事です。それなりの精度のタイミングで復習しようとするとよほど計画が立てるのが上手か好きな人でないと管理することに挫折します。特に勉強が進めば進むほど、管理すべきタイミングが加速度的に増えていきます。根がズボラな私には絶対無理な作業です。だいたいの場合、計画管理に挫折すると勉強に対する熱意も冷めがちです。本末転倒甚だしいですね。そもそも恒常的に時間のある学生と違って社会人の場合、大事な仕事が急に何日も続いて勉強できないなんてことはざらにあります。計画を立てることは必要ですが、融通がきくざっくりさでいいんです。

オススメの復習タイミング

まず、前提として復習はいろんな方法でできます。テキストを読み返すのも問題集を解き直すのも復習ですがそんなに形式張ってなくてもいいです。頭の中で理屈を展開してみるのでも十分復習になります。時間と場所の制約に合わせてやりやすい方法でやってください。

①朝一番

昨日1日勉強したことは、寝て起きたら復習するようにしてください。理想は30分〜1時間程度ですが、いっぱい寝たい!という人は5分でも10分でもいいので是非やってください。記憶の定着が全然違います。よく言われることですが、人間は寝ている間に記憶整理します。一旦整理した記憶に対して、朝もう一度刺激を与えることで、記憶の定着へ大きなインパクトを与えることができます。要するに一夜漬けを毎日積み重ねていくような感じですね。

試験直前の過ごし方もそのうち書こうと思っていますが、最後の追い込みのための一夜漬けは効果的な手法ですが、徹夜は絶対ダメです。寝ないと記憶に定着しません。眠いだけでむしろ逆効果となることもあるでしょう。私も高校大学時代は一夜漬けに頼る試験も多かったですが、絶対に3時間は寝るようにしていました。(連日暗記勝負の科目がある日程の時は後半きつかった・・・)

②スキマ時間

スキマ時間を使え!とはよく言われます。賛成です。仮に1日5分×4回とすると、30日で10時間。かなり大きい時間です。大きい時間ですが、新しいことを勉強するようなエネルギーと集中力がいる作業には向きません。時間が短いと集中が高まってきたところで時間切れになったりします。

なので、スキマ時間でどんどん復習を進めましょう!解いたことのある問題と解説をもう一度見返すような作業でいいです。問題集持ち歩くのが面倒であれば、間違った問題と解説をスマホで撮ってストックしとくとかも手です。

③週に1回まとまった勉強時間が取れる日

休みなど、まとまった勉強時間が取れる日はその週に勉強したことを復習するようにしましょう。復習に充てる時間はその日勉強しようと思っている時間に応じて適宜割合を調整すればいいと思います。


以上のことをやるだけで、勉強した瞬間、次の日、1週間以内の復習のタイミングと3回同じことを繰り返せるわけです。スキマ時間に勉強できていればなお良しです。

あとは試験範囲を一回転して戻ってきた時にまた先ほどのサイクルに乗せればいいと思います。勉強が進めば進むほどわかることがどんどん増えていき、試験範囲を一回転勉強するのに必要な時間は短くなっていきます。そうすると復習の頻度もどんどん増えていき、自ずと記憶への定着が高まっていきます。

※難関試験で試験範囲が膨大すぎる場合や、時間が取れず勉強があまり進まない場合などは、回転サイクルが長くなりすぎることを避けるためにも月に1〜2回それまでに勉強したことを総復習する日を作ってもいいでしょう。

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